「有名な曲」って何?ピアノ発表会の選曲で良く言われること。環境や親の価値観が子どもに影響すること

ピアノの発表会。

通常レッスンとは違って1曲を深く学び、

舞台上で発表する経験となります。

こんにちは。

「子どもの才能が開花する リトミック&ピアノ講師講座」

主宰 加山佳美です。

私は、全国のリトミックやピアノの先生に

お子さんに音楽の基礎知識を身に付けさせるだけではなくて

「子どもの才能を伸ばすメソッド」をお伝えしています。

最近では「保護者の方とのやりとりに困っている」

「お返事がなかなかできない」「思っていることを言えない子が多い」

と聞きます。

私自身も時代の変化を感じています。

そんな中で教室の一大イベントでも有る「発表会」について、

開催後のアンケートでは保護者の方から、

「これが良かった」「もっとレベルに合った選曲を」などと書かれたこともあります。

数年前にも疑問に思って発信した件を再度書いていきます。

ピアノ発表会の選曲ってどういう基準か

ピアノの発表会での選曲について

  • 今の進度に合わせて
  • これからの成長・進度を見越して
  • 生徒さんの希望を聞いて
  • 勉強になるポイントが多い
  • 表現力を養える

これらの点で選曲しています。

取り組める期間、年齢、継続年数にもよります。

また、曲の長さは公平になるようにリピートを省略する場合もあります。

その旨もきちんと説明しないと

「お父さんが正式な演奏」と言っていると

「すべてのリピート記号を全部演奏した」生徒さんが居ました。

ピアノ発表会の目的

教室全体として、何を目的とし、
どんな取り組みをするかを明確にしておかないと
ただ通常レッスンとは違った曲を弾いて練習して発表するだけになってしまいます。

会費を払って演奏マナーを身に付けて舞台で発表する意義を感じらる

軸を主催する先生がしっかりと持つことが大切です。

中には、お楽しみ会のような「発表会」もあります。

もちろん教室の規模、生徒さんの人数によってはそういう企画の方が良い場合もあります。

しかし、大きなホールで大舞台でスタインウェイのピアノを借りて、
ドレスを着て演奏して静かに聴いている関係者に対して

お楽しみ会のような感覚で
座席でプレゼント交換や花束贈呈でガヤガヤしているお友達との
温度差はかなりのものです。

速攻で舞台裏の私の所まで報告が来ました。

すぐに影アナで 注意アナウンスを呼びかけました。

出演者の意識の違いが「誘うお友達」を選び、
誘われたお友達も悪意なくそういう行動に出てました。

私の伝達不足でした。

保護者の方にきちんと伝える大切さ

保護者の方にも選曲について、きちんと

「今こうなのでこういう目的です」とお伝えすることがポイントです。

(例)幼稚園生で始めたばかり

Aちゃんはまだ始めたばかりなので今の練習のペースと同じ様にもう少し進んでから選曲したいと思います。そうすると、ちょうど両手奏になりますので、その頃決めますね。
今、決めてしまって数ヶ月この曲を取り組むよりも年齢的にも適しています。

(例)中学生

Bちゃんは中学生になってテストや部活も入ってくるので前回よりもちょと早いですがもう選曲に入ります。早めに仕上がっている分には余裕が有って良いと思います。

(例)小学生 ポピュラー曲希望

Cちゃんはディズニー曲をやりたいとのご希望ですが、お母様も同意されてますか?
レッスンではポピュラー曲には取り組んでいないので、好きな曲に取り組める喜びの反面、
リズムや和音で習っていないことも出てくるので難しい点もあると思います。

有名な曲がいい

知ってる曲が良いと言われた実例

そんな中、言われ続けたこと

「有名な曲が良い」「知ってる曲が良い」

選曲の時点で、レベルが上ってきた高学年、中学生によく言われます。

「〇〇弾くんだ〜」って言いたい。

  • エリーゼのために
  • トルコ行進曲
  • ノクターン
  • 子犬のワルツ

などがOKということ。

「やりたい」という向上心があるということで良いとしましょう。

ところが、

名曲集、一般的に有名な曲の中から紹介しても

「知らない」と言われることが多いのです。

「知らない」と言えなくてその中から選んだ生徒さんの中には

発表会に近づいても難しい部分がなかなか仕上がらなかった時に

「だって、この曲知らないもーん」と言われたり

(ん???承諾したから決めたのでは!!!???)

発表会が終わってから

「この曲じゃないほうが良かった」と言われたりしました。

保護者の方からも

「知っている曲のほうが教えやすいんで、有名な曲にして下さい」
と結構なレベルになっても言われました。

雨だれのエチュード、悲愴ソナタ くらい。

有名な曲ってなに??

そうなると、

「有名な曲」の定義がわからなくなってきます。

これ、過去に数年続いたので、

発表会の最後の講師挨拶で結構長めに話してしまったことがあります!!

「有名な曲」ではなく「知っている曲」なのですよね。

そして、

「知る」ということは

「経験」から始まるので

「どこかで聴いたことがある」かどうか。

  • 家にCDが有る
  • テレビで流れている
  • CMやドラマで聴いたことが有った
  • 家で聞いた
  • 学校で聞いた
  • コンクールで聞いた

親御さんがクラッシックが好きで、クラッシック名曲集が家にありますか?
ピアノ名曲集がありますか?

クラッシック音楽のTV番組を観ますか??

無い、観ない

有名な曲にして欲しい

というのは

矛盾があるということです。

限られた環境の中で「知っている有名な曲」

それは先生は分からない。

一般的な有名な曲ではないから。

なので、

有名な曲を弾きたい場合

「この曲、こんな感じの曲と具体的にご家族で話し合ってきて下さい」

とお願いしています。

一般的に有名でNGだった曲

飛翔/シューマン
ガヴォット/ゴセック

本人の意志を尊重して欲しい

誰がピアノを習っているのか?

本人と先生との信頼関係、絆があり、
話し合い選曲した「本人が納得している曲」に保護者の方からのNGが出ることもあります。

また、そういうことがあるので、

「ご家庭で話し合ってきて下さい」

とお願いしておくと

「お母さんがこうしろって」と意気消沈している子どもも居ます。

幼稚園・保育園のお子さんだったらわかります。

「あまり無理せずに」とか「先生と連弾でお願いします」とか。

何のためにピアノを習っているのか?
誰のために習っているのか?

生徒さん本人が、どういう気持で習っているのか?

楽しんでいる・喜んでいる・頑張っている

その過程や達成を通して
更に大きく成長している。

「発表会」も取り組むことによって音楽の勉強にもなることはもちろん、

長い期間を通して取り組み達成できた喜び、
アンサンブルをして味わった充実感、
舞台上で堂々と発表できた経験

その子の人生で、かけがえのない宝物となります。

そのことを充分に知っている「先生」は

だから、がんばれます。

だから、伝えます。

【番外編】新人講師の時に憧れていた曲

ピアノ講師になっていつか生徒さんに発表会でこの曲を弾いて欲しいな〜

と思っていた曲

  • ワルツ/デュラン
  • 幻想即興曲/ショパン
  • 飛翔/シューマン
  • 革命のエチュード/ショパン

飛翔に対する想い入れが強すぎたのかもしれません。
今までお二人に弾いてもらいました。

どれも達成できました。

最後まで掛かったのは幻想即興曲でした。
お一人目、取り組んでいて弾けていたのに吹奏楽のコンクールの最終リハと重なってしまい、
名門校だったためにピアノの発表会に出ることが出来なくなりました。
前々回にやっと一人目、昨年二人目でした。

伝えることの大切さ

「発表会」は先生のやりたいことではなく「生徒さん」が主役。

通常レッスンでも発表会でも、
大切なことから、小さな成長まで

「わかっているだろう」ではなく

相手に伝わる「伝え方」で

確実に「伝えられるか」で大きく結果が変わってきます。

リトミック&ピアノ講師養成講座では具体的な言葉がけや対応の仕方も講座内容に入っています